本学大学院修士課程の修業年限は2年間ですが、就労などの諸事情による勉学への制約に配慮することを趣旨として、3年または4年間で計画的に履修を行う長期履修学生制度があります。この制度では出願時にあらかじめ3年、4年のコースを申請し、授業料等は2年分を各年次に分割して納入します。
※経済的事情だけの場合は申請理由として考慮されません。
学士の学位を有する者で幼稚園および小学校の教育職員免許状を有しない者が、長期履修学生制度に基づき3年(または4年)で本大学院の教育課程と併せて科目等履修生として白梅学園大学子ども学部の教職課程を履修すること(有料)で、各専修免許状の取得を目指せます。
※1限~5限(9:00~17:50)で開講される学部の授業に定期的に出席する必要があります。
本研究科は、子どもと関わる仕事に携わっているなど、現職者の履修が両立できるように、原則として平日(月~金18:20~21:30)2時限の夜間開講となっています。集中講義がある場合は土曜日(9:00~17:50)及び各学期の授業終了後に開講します。
社会人入試は、学士の学位を有し、入学時満22歳以上で職業経験、社会的実践活動、または実務経験を有する方を対象に、小論文・面接で選考を行います。本大学院独自の入学資格審査により出願資格を認められた方も対象となります。
修士(子ども学)
★1:幼稚園教諭1種免許状または小学校教諭1種免許状を有し、本大学院で教育職員免許法所定の単位を修得した者は、基礎資格として修士の学位を取得するとともに各専修免許状の取得が可能です。教員免許状を有しない者で、学士の学位を有する場合は、本学「教育職員免許取得プログラム」を利用し、各専修免許状の取得を目指せます。
★2:発達心理学をベースに発達的観点から人の健やかな育ちを支援する専門家です。一般社団法人臨床発達心理士認定運営機構の認定資格です。本大学院で指定科目を履修し、修士課程の修了を基礎資格に審査を経て取得できます。資格の詳細はhttp://www.jocdp.jp/を参照してください。
大学院は「問い」から研究が始まります。私は現場で10年の経験を積んだ後、保育を深めるため研究会に参加しました。そこで保育関係者との対話を通じ、さらなる「問い」を追究するため大学院に進学しました。
この大学院の特徴は,充実した教員と魅力的な授業にあります。教員については、子ども学を幅広い分野から研究する専門家が揃っています。これにより、院生は自身の研究テーマを深く掘り下げ、研究を進めることができます。授業においては、研究動向や課題論文についてのディスカッションを教員や他の院生と行うことに加えて、現場の専門家や分野の研究者をゲストスピーカーとして招く講義や、保育現場や省庁の見学など、多様な学びがあります。これらの経験は、子ども学を様々な視点や文脈でとらえる助けとなりました。
今後も「問い」を追究することを通して子ども学の発展に貢献したいと考えています。
児童養護施設でのボランティアをきっかけに、子どもの支援について関心を持ちました。その後、保育士資格を取得し、子ども心理学を学んでいくうちに、子どもの発達に関する様々な課題について深く理解し、さらに学びたいと思い、子ども学研究科に入学しました。
私は児童発達支援事業所の現場で働きながら、大学院では子どもの発達や子どもと家族の支援に関する様々な理論を学んでいます。その活動の中で、学んだ理論を実践に活かすこと、実践で得た体験を省察し、理論と照らし合わせることを意識しており、その相互作用によって、良いサイクルが生まれていると感じています。
また、ゼミでのディスカッションでは、先生や大学院生の、研究者・支援の実践者としての真摯な姿勢に感銘をうけ、共に学べることに感謝をしています。この環境で、自分自身を大きく成長させることができるように感じています。
ソーシャルワークとは、支援とは、専門性とは…。現場で生じる漠然とした疑問が、研究の出発点でした。大学院では、問題意識を自分の中に留めず、ディスカッションを通して社会の問題として深めていきます。多様な考えに触れる中で新たな視点が生まれることはもちろん、ソーシャルワーカーだからこその自らの視点に気づくこともありました。異色な立場ですが、子どもだけでなく、人や社会について深く考えることができる白梅に戻ってきた意味を実感しました。
在学中に引き続き、医療ソーシャルワーカーとして病院に勤めています。大学院での研究や授業において様々な刺激を受けたことにより、専門性や存在意義について、より深く考えるようになりました。志を高く持つ仲間との繋がりができたことも、自身の成長に大きな影響を与えてくれています。微力ながら、人々のより良い生活を純粋に志向するソーシャルワークの存続に寄与できるよう、実践と研究を積み重ねていきたいと考えています。